デザイナーに伝わるブランドBriefの書き方

ブランドインサイト · 2026-11-02
ブランドBrief要件の擦り合わせデザイン協業プロジェクト立ち上げ

デザイナーが最も恐れるのは、難しい依頼ではなく「依頼がない」こと

r/graphic_designでデザイナーたちが最も多くこぼすのは、技術的な難しさではなく、クライアントのBrief不在と修正の繰り返しです。「いい感じでお任せします」の一言は、その後の十数回の「もう少し調整を」を意味します。Briefをきちんと書くことが、費用と時間と関係を守る第一歩です。

なぜ「青が好き」は要件にならないのか

「青が好き」が伝えるのは感情であって、情報ではありません。デザイナーには分かりません。青をどこで使うのか。競合とどう差別化するのか。ターゲットはBtoBかBtoCか。実行可能な情報がなければ、デザイナーは推測するしかありません。そして推測こそが、手戻りの始まりです。

使えるBrand Briefに最低限必要な8つのモジュール

  1. ブランドストーリー/ミッション:なぜこの事業をやるのか。
  2. ターゲット像:誰が見ていて、誰が買うのか。
  3. 競合状況:競合と見た目でどこが違うのか。
  4. ブランドトーン:形容詞3つ+「反面の例」1つで説明する。
  5. 主要な使用シーン:パッケージ、SNS、サイト、展示会でそれぞれ何が必要か。
  6. 参考と回避:どの方向性が好みで、何を明確に避けるか。
  7. 成功基準:どうなっていれば「正解」と言えるか。
  8. 予算とスケジュール:デザイナーが工程を組むための前提。

良いBriefと悪いBrief

  • 悪いBrief:「高級感のあるロゴにして。」(「高級感」は実行できない)
  • 良いBrief:「欧米のBtoB購買担当者向け。『信頼できる、専門的、技術力を感じる』を伝える。丸くて可愛いカートゥーン調は避ける。Xの抑制された表現を参考にし、Yのありがちな表現は避ける。」

実際のBrief3例、書き換え

  • 元:「色をもっと鮮やかに。」 → 修正案:「メインカラーは彩度の高いオレンジで活気を出す。ただし背景はニュートラルグレーを保ち、コントラストを明確にする。」
  • 元:「プロっぽく見せて。」 → 修正案:「プロらしさ=余白を十分に取り、書体を整え、装飾的な影を使わないこと。」
  • 元:「かっこよければいい。」 → 修正案:「かっこいい=200pxのサムネイルでも判別でき、業界の慣行に沿っていること。」

Briefを送る前に確認する5つのこと

  1. ターゲットは書き切ったか。
  2. トーンは形容詞ではなく、実行可能な記述になっているか。
  3. 使用シーンは網羅したか。
  4. 参考と回避を伝えたか。
  5. 成功基準は測定可能か。

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